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新鮮な挨拶

5月7日(日)
今年のゴールデンウィークの最後は雨で終わりそうだった。朝から雨が降ったりやんだり。本降りにはならないが、傘の開け閉めが頻繁に必要だった。朝、いったん診療室に歩いていき、1件目のAさん宅へ向かった。自転車で行ける距離だが徒歩には遠く、都合のよい電車もバスもない。しょうがなくタクシーでGo!
 Aさんは義歯の痛みがこのところひどくなっている。一つの原因は体調が悪くなったこと。それまで調子よかったのだが。今日は大きな調整でなく、本当に傷になっているところだけ削って終了にした。次のBさんのところへはJRと地下鉄を利用して訪問。先月装着した入れ歯、少しだけ調整して終了。
 ここから地下鉄を乗り継ぎCさんのところへ。Cさんは先週入れ歯を装着したのだが、他の人とは少し事情が異なる。というのは、Cさんは現在口から食べることが出来ない。今度、飲み込みの訓練のために入院をされるのでそれまでに入れ歯を作ることになったのだ。これまで入れ歯を外していたし、実際噛んでいなかったので下の顎の位置が前に出てきてしまっている。今日は噛みあわせの調整。「はい、カチカチかんでください」と声をかけ、入れ歯を取り出して調整をするということを繰り返す。最初はしっかり噛んでいただいたのだが、3度目、4度目になってくるとだんだん動きが鈍くなってしまい、ぜんぜん動かしていただけなくなってしまった。僕は、聞こえなかったのかなと思い大きな声でお話したが反応が悪い。なぜだろうと思っているとご家族が、「噛むこともしばらくやっていなかったので疲れるんですかねぇ」。そうか!そういうことかとそこではじめて気づいた。可能な範囲で調整を切り上げ、退院されたら調整を続けるとお約束して部屋を出た。
 Dさんのお宅へは再び地下鉄で向かった。口の中は順調で口腔ケアを行った。時間短縮のため次のEさんの所へはタクシーで向かった。Eさんは総入れ歯なのだがとても不思議な症状だった。入れ歯を外すと歯ぐきが痛くなったり、変な味がしたり。口の乾燥が原因ではないかと疑ってみたり、入れ歯を作り変えてみたり。しかし、いまだ決定的な解決法が見えない。顔を出すと必ずつらそうな顔で「調子悪いんです」というのが挨拶になってしまっている。今日、Eさんにご挨拶をすると、「良い時もあるんですが悪い時もあるんです」というお返事。少しでもよいお返事をいただいたのは初めてだったのでとても新鮮。逆に、「えっ、調子良いときもあるんですか?」と聞き返してしまった。そこで調子が悪い時の原因を探ってみると、下の総入れ歯がちゃんとした位置に入っていないことが考えられた。これは少し分かりにくいのだが、舌を支えている肉(筋肉)や粘膜は舌を使っていないときしわが寄ってしまう。この組織をよけて入れなければ舌を動かすたびに入れ歯が浮き上がってしまうのだ。そこでEさんに、軽く舌を上げた状態で下の総入れ歯を装着すること、もしきっちり入らなかったら(調子悪い時)はいったん外してから入れなおすことをお願いした。次回の挨拶が楽しみ!
 最後のFさんの所へは地下鉄で1駅。調子を悪くされていたようだったが、すごく表情も良い。しっかりお顔のマッサージと口腔ケアを行った。終了後は顔色もよくなったようで安心した。
 帰宅したのは18時前。すぐに風呂に入り、出てからビールを1本。至福のとき。


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