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お医者さんはだれ?

5月9日(火)
 なかなか爽やかな五月晴れが来ない。まあ、雨が落ちていないだけ良いとしよう。今日は少し遠方の方お二人。診療室から自転車でJRの駅に向かい電車で移動をした。1件目のAさんのお宅までは駅からのびる商店街を通っていくのだが、この商店街の雰囲気がとてもよい。そこで、今日は少し早めに診療室を出て少し散策。面白いものが売っていたり、興味深いものが並んでいたり。ついでにお昼も済ませてAさんのお宅へ。
 Aさんは最近食事がうまく出来ないとのこと。食べたものをほとんど外に出してしまうので、入れ歯の調子が悪いのではないかということで僕が呼ばれたのだ。前回訪問した時、入れ歯自体の問題だけでないことはご家族にお話してあるが、今後の対応を考えなくてはならない。今日もお顔をよくマッサージし、水を飲んでもらうことに。少しつらそうであるがゴクリ。これだけでも、いわゆる嚥下障害の因子は少し薄いことが分かった。そこでおせんべいを食べていただくことに。バリバリと良い音をたてて食べられる。ほ~、なかなかと思い、何十回か噛んでいただいた後、お口を開けていただきのぞき込むと・・・塊にならずに口中におせんべいのかけらが散らばっている。「あ~、これだ!」Aさんは、噛む能力、飲み込む能力は低くないのだけど、口の中で物をまとめる能力が落ちてきている。特に舌の動きが悪い時にこのようなことが起こりやすい。ご家族にこの話をすると、「病気で舌がすぐ前に出てしまうんです」とのこと。たしかに話をしながら舌が前に出てきてしまう。そこで、よく噛んで水分と一緒によく飲み込んでから次の食事をするようアドバイス。するとAさん、「よく噛むことを咀嚼と言います!」と唐突な発言。ポカンとした僕たちをよそに「誰がお医者さんか分からんねぇ」と。一同大爆笑。
 次のBさんはAさんのお宅から徒歩で15分ほど。住宅地を歩いていると近くの高校から野球部の練習の音。金属バットの快音がこだまする。元、硬式野球部の僕としてはとても懐かしい音だ。ちなみに僕は三流のピッチャーだった。金属バットの音を自分でさせたことはないが、快音を響かせはるかかなたに飛んでいくボールはよく見送った。とても苦い思い出。
 Bさんは胃ろうをされているが、少しでもお口から食べていただけるよう環境づくり。今は入れ歯を製作している。今日は型どりを上下して終了。とてもうまくいき満足。予定時間よりも余裕がある。するとBさんが、「じゃあ、お茶でも」とおっしゃっていただいたが、「いや、商店街で買い物して帰ります。良い酒屋見つけたんですよ。」というとご家族の方が、「あそこは良い店あるのよ」。意気揚々と帰り道を急いだが、重い荷物で歩き回ったせいでへとへと。残念ながら駅に直行。


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